ガラス系コーティングは、硬ければ硬いほど良いとイメージされがちです。しかし、実際には硬すぎると役割を果たすことができないことを多くの人は知らないと思います。今回はガラス系コーティングの硬度、施工前に把握しておきたいポイントをみていきましょう。
車のコーティングの硬度とは?
ここでは、車のコーティングの硬度についてみていきます。とくに、硬度に段階があることで、車のキズを防止できる効果を得られる点はメリットといえます。
①コーティング硬度とは
硬度は被膜の硬さを表す数値です。硬度が高いほど衝撃に強く、キズがつきにくくなります。コーティングの種類ごとに硬度が異なるため、よく確認したうえで使用しましょう。
②コーティング硬度は2種類
硬度はモース硬度、鉛筆硬度の2種類です。モース硬度は1~10の数値で硬度が示されます。硬度1(滑石)が最も柔らかく、硬度10(ダイヤモンド)が最も硬い物質です。
対して、鉛筆硬度は鉛筆の芯の硬さで表したもので、6B~13Hまでの段階に分かれています。6Bが最も柔らかく、13Hが最大の硬さです。
③コーティング硬度は検討材料として見られる
コーティングの役割のひとつとして、ボディを覆う被膜が塗装を保護することが挙げられます。少し前までは油脂系のワックスが主流でしたが、キズを防ぐ性能は高くありませんでした。しかし、ガラス系コーティングなどのプロ施工コーティングは、硬い被膜を形成し、キズつきにくく、変形しにくいといった効果を得られます。そのため、指標として硬度が重要視され、良し悪しを決める要素のひとつとされているといえるでしょう。
ガラス系コーティングの硬度について
ここでは、ガラス系コーティングの硬度についてみていきましょう。
①ガラス系コーティングの硬度
鉛筆硬度で表すと2H~9Hが一般的です。
②硬いガラス系コーティングの注意点
硬いものはもろくなる傾向にあり、ガラス系コーティングの膜厚は極めて薄いため、非常に硬い被膜を形成しても割れてしまいます。塗装の伸縮に対応する必要があるため、塗装の硬度とあまりに差があるとひび割れを起こすリスクがある点は知っておきましょう。
また、硬度が高くなると被膜の厚みが増すため、クラックが発生しやすくなります。一方で、薄く施工すると摩擦で剥がれるリスクがあるため、厚みのバランスはよく確認しましょう。
ガラス系コーティング施工前に把握しておきたいポイント
ここでは、ガラス系コーティング施工前に把握しておきたいポイントをみていきます。
①硬いコーティングを施工してもキズがつく
どんなに硬いガラス系コーティングを施工しても、走行時の砂ぼこりやピッチタール、洗車における洗車スポンジやクロスなどの摩擦によってどうしても細かいキズがつく点は知っておきましょう。
また、時間が経過するほど性能が落ちていくため、定期的な塗り直しが必要です。
②ガラス系コーティングはプロに依頼
ガラス系コーティングは施工することで光沢が出る、キズや汚れがつきにくくなる、汚れが落としやすく洗車を効率良く行えるといったメリットが発生します。そして、十分な効果を発揮するためには、硬度にこだわるのではなく、塗装とコーティング剤の相性の見極めが重要です。プロに依頼した場合には、自車に適したコーティング剤を見極めたうえで、高い技術で施工してくれるため、依頼を検討してみましょう。
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