冬の渋滞時のバッテリー上がりを防ぐ方法などについて解説

冬は、気温の低下によってバッテリーの性能が低下するため、バッテリー上がりのトラブルが起きやすい季節です。しかし、バッテリー上がりのリスクが高まる要因について知らない方も多いでしょう。今回は、冬にバッテリー上がりが起きやすい理由や渋滞時にバッテリー上がりを防ぐ方法などをみていきます。

冬にバッテリー上がりが起きやすい理由

ここでは、冬にバッテリー上がりが起きやすい理由についてみていきましょう。

①容量が下がる
バッテリーは鉛の板とバッテリー液に含まれる希硫酸が化学反応を起こし、電気を取り出す仕組みです。バッテリーは、バッテリー液の温度が低くなると容量が下がります。外気温が低くなる冬の場合、バッテリー液の温度も必然的に下がるため、バッテリーの容量が下がる点に注意しましょう。

②充電効率が低下する
気温が低い状態では、バッテリーの化学反応が起こりにくくなるため、充電効率が低下します。充電効率の低下によって充電不足になりやすく、冬はバッテリー上がりがより起きやすいといえるでしょう。

③エアコンなどの使用量が増加する
冬は以下のような理由からエアコンなどの電装品の使用量が増加し、放電量が多くなります。

・ エアコンやシートヒーターなどを頻繁に使用する
・ 日照時間が短くライトを点灯する時間が長くなる

冬は気温の低さから電気を取り出しにくく、電気を貯め込む力が低下します。そのため、過放電につながり、バッテリー上がりが起きやすい点は知っておくとよいでしょう。

電気自動車(EV)は冬の渋滞時にバッテリー上がりが起きやすい

電気自動車(EV)は冬の渋滞時にバッテリー上がりが起きやすい

ここでは、EVが冬の渋滞時にバッテリー上がりが起きやすいとされる理由をみていきましょう。

①EVのバッテリー性能が低下する
EVが積載しているバッテリーは低温になった場合、電気の使用量が増えるだけでなく、減速の際に電気を作り出す回生ブレーキの能力が制限されます。また、モーターで駆動しているEVの場合、エンジンの排熱を暖房に利用できず、電気で暖房を稼働させるため、エアコンを使用すると電力を大量に消費します。

外気温が低い状態が続いた場合、よりバッテリー性能が低下するため、バッテリー上がりが起きやすい状況といえるでしょう。

②EVの充電スポットが十分でない
現状では、EVの充電スポットは十分ではありません。そのため、長時間走行する場合や渋滞することが考えられる場合は、あらかじめ充電スポットの場所を確認してから目的地に向かいましょう。

冬でも短時間の走行であればバッテリー上がりのリスクは低いと想定されます。しかし、雪による渋滞に巻き込まれるか長時間走行となった場合、バッテリー上がりや電欠(バッテリーの電気残量がなくなること)が起きるリスクが高まるため注意しましょう。

冬の渋滞時のバッテリー上がりを防ぐ方法

冬の渋滞時のバッテリー上がりを防ぐ方法

ここでは、冬の渋滞時のバッテリー上がりを防ぐための方法を解説します。

①バッテリーを節電する
渋滞中は走行中よりも発電量が落ちるため、車の電装品を多用した場合、バッテリー上がりが起きるリスクが高まります。そのため、防寒対策を行いエアコンの強さを抑え、節電するによって、バッテリー上がりを防ぎましょう。

②バッテリーの点検や交換を定期的に行う
バッテリーの寿命は2~3年程度です。寿命が近い場合、容量や充電効率が低下するため、冬の渋滞時にバッテリー上がりが発生するリスクが高まります。そのため、定期的に点検や交換を行うことで対策が可能です。