オイルエレメントの役割とは?交換しない場合に起きることなどを解説

オイルエレメントはエンジンの稼働に重要な役割を果たしている部品で、定期的な交換が必要です。しかし、交換せずに放置した場合のリスクを知らない方もいるでしょう。今回は、オイルエレメントの役割とはなにか、交換しない場合に起きるリスクなどについてみていきます。

オイルエレメントの役割とは

ここでは、オイルエレメントの役割をみていきましょう。

①オイルエレメントとは
オイルエレメントは、エンジンオイルをろ過するろ過紙のことです。汚れが蓄積すると変色し、不純物で目詰まりが発生します。目詰まりが進行すればするほど、ろ過作用が弱くなるため、定期的に取替が必要です。

②オイルエレメントの役割
エンジンオイルの循環途中に吸着した金属片やスラッジなどの汚れを取り除く役割があります。そのため、オイルの洗浄機能を維持する役割を果たし、エンジンオイルをキレイな状態に戻すパーツとなります。

③オイルフィルターとの違い
オイルエレメントはエンジンオイルのためのろ過紙で、オイルフィルターはろ過するためのカートリッジ全体を意味します。同じものとして扱うケースも多いものの、厳密には異なる部分を指している点は知っておきましょう。

オイルエレメントを交換しない場合に起こること

オイルエレメントを交換しない場合に起こること

オイルエレメントを交換しない場合、エンジンの機能低下や故障リスクがあります。ここでは、より具体的な注意点についてみていきましょう。

①油圧警告灯が点灯する
オイルエレメントの機能が著しく低下した場合、普段は閉じているオイルバルブが開きます。仮に開いた場合はオイルの循環を助けてくれるため、ろ過材が詰まってもエンジンは稼働する仕組みです。

しかし、汚れや異物がろ過されていないオイルが循環するため、油圧警告灯がダッシュボードで点灯する点は知っておきましょう。

②燃費が悪化し、エンジンの機能が低下する
オイルエレメントが目詰まりした状態で放置した場合、エンジンオイルの汚れがエンジン内部に溜まっていきます。汚れが溜まるほどオイルの性能が落ちるため、燃費の悪化や機能低下といった現象が発生するという悪循環に陥ってしまいます。

③エンジンの故障
エンジン内部の汚れが溜まった状態を放置した場合、エンジンが焼き付きを起こし、交換が必要となるケースがあります。交換が必要になると数十万円ほどの高額な費用がかかるため、オイルエレメントは定期的に交換し、車やエンジンへのダメージを防ぎましょう。

オイルエレメントの交換時期の目安と交換できるプロ

オイルエレメントの交換時期の目安と交換できるプロ

ここでは、オイルエレメントの交換時期の目安と交換できるプロを詳しくみていきます。

①オイルエレメントの交換時期
エンジンタイプ別に走行距離と使用期間の目安があるため、交換時期の参考にしてください。ガソリンエンジンでは走行距離が10,000~30,000kmに1回で、使用期間は2年に1回が目安です。ターボエンジンでは、走行距離が10,000~20,000kmに1回で、使用期間は1年に1回が目安となります。

ディーゼルエンジンでは、走行距離が20,000~40,000kmに1回、使用期間は2年に1回が目安です。オイルエレメントはエンジンオイル交換と同じタイミングでしか交換できないため、注意しましょう。

②交換できるプロ
ガソリンスタンドやカーディーラー、整備工場、カーショップなど基本的には整備工場を併設している自動車関連の店舗であれば、交換可能です。交換費用の目安としては、 エレメント代が約1,000~3,000円、オイル代が約3,000~10,000円、工賃が約1,000~3,000円となります。

ただし、車によって各種費用が異なるため、正確な費用は依頼先のプロに確認しましょう。