多くの車種のインパネ部分に表示されているトリップメーター。存在は知っているものの、意外と利用したことがない方も多いのではないでしょうか。
トリップメーターは、車の区間走行距離を計測する計器です。今回はトリップメーターの見方と便利な使い方についてご紹介します。
トリップメーターの概要と見方
トリップメーターとは、車の区間走行距離を表示する計器。任意の2地点間の走行距離を測定でき、測定後に距離をリセットできるのが大きな特長です。例えば旅行に出かける際、出発前にリセットしておけば目的地までの距離がわかります。1990年代まではアナログ式がほとんどでしたが、現在は液晶表示のデジタル式が主流です。
トリップメーターのほか、車にはオドメーターという計測器が搭載されています。トリップメーターと似た表示ですが、オドメーターはその車の総走行距離を表示します。
トリップメーターの便利な使い方とは?
トリップメーターの活用方法のひとつに、車の燃費計算があります。
計算方法は、走行距離を給油量で割るだけ。ガソリンを満タンにしたらトリップメーターをリセットし、走行距離を測ります。ガソリンがなくなるまで走行距離を計測し、給油までの走行距離を給油量で割れば、10kmを走るのに何リットルが必要かわかります。500km走って、次の給油で満タンにした際の給油量が50Lだった場合、「500km(区間走行距離)÷50L(給油量)=10km/L(燃費)」となります。
ほかにもオイル交換時にトリップメーターをリセットしておけば、走行距離から次のオイル交換時期の目安を計算でき便利です。
トリップメーターの誤差が生まれる理由
最近のメーター類はデジタル信号で制御されており、正確に走行距離を計測できます。トリップメーターやオドメーターで計測する走行距離計の誤差は、数パーセント以下です。
しかし、実際に測定してみると同じ道を走っているのに、日によって走行距離の表示が違うことがあります。
そのほとんどの原因はタイヤです。トリップメーターはタイヤの回転数が基準になっていて、純正タイヤに規定圧の空気が入った状態で正確な値を表示するように調整されています。指定の圧力でタイヤの空気圧が入っていなかったり、サイズの違うタイヤに交換したりすると、メーターの表示に誤差が生じます。
また、いつもとは違う車に乗ると走行距離が若干ズレることも。走行距離の計測方法は、メーカーや車種で異なるため、違う車で測定すると距離がズレるということを知っておきましょう。
トリップメーターが故障した際の対処法は
トリップメーターは故障で動かなくなったり、リセットできなくなったりします。アナログ式のトリップメーターは構造がシンプルなので、部品交換などで簡単に対応可能です。しかし、デジタル式のメーターは構造が複雑で、動作不良よりも液晶の表示欠けなど、電気的な故障が多くなります。専門知識がなければ修理が難しいため、プロに相談しましょう。
トリップメーターは距離を測るのはもちろん、使い方次第で燃費の計算や車のメンテナンスなどに活用できます。今まであまりトリップメーターを使っていなかった方も、これを機にトリップメーターを活用してみましょう。
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